睡眠時無呼吸症候群(検査入院−4)
(Sleep apnea syndrome)
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午後1時から地下1階の検査室でMRI検査。頭(?)から喉にかけての輪切りである。巨大な装置の真ん中に円形の穴が空いている。その中に滑り込むように寝台が取り付けられている。寝台に横になるように言われ横になる。「ムムッ!?」「何か変!?」 そう、寝台の幅が恐ろしく狭いのだ。横を向いただけで落ちそう。「これはどう考えても寝台が狭いのであり、私の幅が広すぎるのではない!」と考えていると寝台が動き始める。入り口部分では広い円形の穴だったが、中にはいると意外と狭い。顔のすぐ上はすぐ天井。15cmいや10cm位しか隙間がない。検査をすることになったとき「閉所恐怖症とかありませんか?」と聞かれた意味がやっと解る。機械のどこからかリズミカルな音が聞こえてくる。「エイサッ!ホイサッ!」とも「チューンタコ」とも聞こえる。どんな耳をしているのだろう。何となく奇妙な感じがする。

 そのうち寝台毎引きずり出され、「造影剤を注射します。」の声。右手甲の血管からブスリ! とても痛い。おまけに、やたらゆっくりと注射していく。「はやく楽にしてくれ〜!」と叫びたい。この時気がついたのだが、頭と同はテープで固定されている。その上、アゴからノドにかけてはおもりをおかれている。早い話が身動きがとれないのである。もっとビックリしたのは、ノドの上におもりが乗せられているので、ツバを飲み込むのがツライ。なんとかしてくれ! と考えているうちに寝台が動き始め、巨大な装置の腹の中へ吸い込まれる。寝台が止まって数秒の時が流れる。こういうときの数秒は何十分にも感じる。やがて光線中を打つような軽い音に変わる。実際に撮影している瞬間らしい。数分間連続してタ・タ・タ・タ・タ・・・ インターバルをおいてタ・タ・タ・タ・タ・・・ このようなこのようなパターンを数回繰り返す。まな板の上の鯉状態である。動けないのだから仕方ない。おとなしくしていた。やがて音も「チューンタコ」に戻り寝台ごと引きずり出される。ベルトをほどきおもりを取り除いてもらう。「ハイ!終わりで〜す。お部屋に戻っていいですよ〜」の声。荷物かごに置いておいた腕時計を見ると、1時20分を少し廻ったところ。ほんのわずかな時間だったが、何時間にも思えた。