睡眠時無呼吸症候群(概要)
(Sleep apnea syndrome)
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睡眠時無呼吸症とは
「成人で1時間に20回以上の無呼吸が続き睡眠時無呼吸症と
診断された人は、9年後には約40%が死亡している。」という
報告がある病気です。
定義:ホームページ等で紹介されている睡眠時無呼吸症の定義です。
  • 睡眠中に10秒以上の無呼吸状態が1時間に5回以上ある症状
  • 睡眠7時間中に10秒間も呼吸が止まることが30回以上起こるか、あるいは1時間に5回以上起こる
  • 一晩の睡眠(7時間以上)で30回以上、1時間あたり平均5回以上の無呼吸
  • 夜間睡眠1時間あたり5回以上の呼吸停止が認められるものを
 共通していえるのは、「寝ているときに10秒以上呼吸が止まることがある。」ということ。かなり大雑把な定義かもしれないが、「水の中で息を止めていられる時間は何秒か?」などと考えれば、結構わかりやすいのかもしれない。

睡眠時無呼吸症の発見方法
 何といっても配偶者の協力が一番です。ハッキリいいてしまえば、本人には自覚がないのです。寝ていて息苦しい・熟睡感がない等の自覚症状が出てきたときにはだいぶ症状が進行しているものと考え、すぐに耳鼻咽喉科の先生に相談して下さい。

  • 大きないびきをかいていないか。
  • 狭いところを空気が流れるような音(ヒューヒュー)がしないか。
  • いびきをかいていたかと思うと、急に呼吸が止まっていないか。
  • 睡眠時に異常にからだを動かし、寝苦しそうにしていることはないか。

睡眠時無呼吸症のタイプ

  • 中枢型  
      脳にある呼吸中枢の異常が原因で呼吸運動が停止することで起こる。
      いびきを伴わないのが普通。
  • 閉塞型  
      鼻やのどに原因があって起こるもので肥満と最も関係が深い。
      鼻の骨の異常、へんとう肥大などがあると起こる。
      いびきを伴うのが特徴。
  • 混合型  
      中枢型から閉塞型へ移行したもの。

睡眠時無呼吸のが体に及ぼす影響

    無呼吸によって血液中の酸素が不足し、二酸化炭素が増える
      血液が酸性に傾きやすくなる。
      その結果、高血圧を招いたり、狭心症や心筋梗塞、脳卒中を起こしやすくなる。
 
    加えて度重なる無呼吸によって睡眠が浅くなり、脳が十分に休めない状態になる。
      結果として、日中の強烈な眠気により仕事に差し支える。
      自動車運転中の居眠りで事故を起こすなどの社会生活にも影響が出てくることもある。

睡眠時無呼吸症は何故起こる
    人間は直立しているときもっとも気道のとおりが良くなる。
    あおむけに寝ると、重力によって、上気道(鼻腔:鼻の奥、咽頭等)の周りの筋肉は下の方へ引っ張られる。同時に舌根部(舌の付根)も落ち込んで気道が塞がれ、呼吸が難しくなる。更に、眠ることによって筋肉が弛緩して更に垂れ下がってくるので空気の流通は更に困難になる。

睡眠時無呼吸症の原因(いびきを含めて)
    全身的な肥満ストレス
    過労
    鼻づまり
      鼻茸・肥厚性鼻炎・アデノイド
    へんとう肥大
    中咽頭形状異常口蓋垂(のどちんこ)が長い
    軟口蓋の異常等

睡眠時無呼吸症の治療方法
    睡眠時にCPAP(経鼻持続陽圧呼吸療法)や歯科的口腔内装具を利用する。
    薬物治療。
    外科的手術。
    軽いいびきは減量だけで治る場合もある。

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